予測不能時代の作り込みすぎないオフィス

【導入事例】予測不能時代の作り込みすぎないオフィス
テクマトリックス株式会社
企業情報

企業名

テクマトリックス株式会社

本社所在地

東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス24階

主要事業

ネットワークセキュリティ関連事業、医用画像管理、コンタクトセンター業務支援、ソフトウェアの安全・安心支援、スクール・コミュニケーション・プラットフォーム+校務支援システムなど

導入機能
位置情報、座席・会議室予約、グループウェア連携
導入エリア
本社全域(1フロア)
ユーザー数
1500人
ビーコン設置
140台
  • グループ会社含む本社を集約。変化(進化)するオフィスを目指す
  • 「EXOffice」を導入し、位置情報、座席・会議室予約、グループウェア連携を実施

2022年12月、テクマトリックス株式会社様は、品川シーズンテラスに、グループ会社を含む本社機能を移転集約。黒と木目の落ち着いたカラーリング、関東平野が見渡せる眺望、フリーアドレス+ホテリングという素晴らしい仕事環境を実現しましたが、ここに至る過程では様々な検討が行われており、それ以上に、このオフィスには隠された仕掛けが仕組まれています。

グループ会社とフロア共有

新オフィスには、いくつかの特徴があります。

一つは、グループ会社とフロア共有し、同一フロアで業務ができることです。これまで分散していた各社本社機能を集めることで集積効果を発揮する狙いがありました。

これを実現させたのが、都内最大級で1フロア1,500坪という品川シーズンテラスです。

しかし、そこでレイアウトや機能を決定していくには、各社、各部門の意見や要望を集約していく必要がありました。部門それぞれに特殊スペースの要望が多く、互いに近接していることから、レイアウト決定の難易度は高かったといいます。

もう一つは、テレワークを促進し、多様な働き方を実現するため、固定席を廃してフリーアドレス制を採用したことです。

テクマトリックス様には、グループ会社含め約1,500名の従業員がいますが、オフィスに用意した座席は411席と会議室15室、セミナールーム5室、TELブース(1人用)19室で、出社率を約3割に想定しています。

仕事の場は、オフィスにも、自宅にも、そしてデジタル空間にもあり、従業員は分散して仕事しています。

グループ会社とフロア共有

フリーアドレスとホテリングサービス

そこで、「EXOffice」を導入し、オフィスを「見える化」しました。フリーアドレス制のオフィスでは、誰がどこに座っているかわかりませんが、EXOfficeの「在席管理」を使えば、人捜しの手間もかかりません。また、出社していなくとも在宅勤務なのか外出しているのか、何をしているかわかります。

また、テクマトリックス様は、EXOfficeの「ホテリングサービス」も利用されており、グループアドレスの座席とTELブースの予約ができます。自宅で座席を予約してから出社する、という新しいワークスタイルを実現します。

さらに、AD(Active Directory)連携サービスを利用しています。これは、データアクセス認証管理の仕組みです。EXOfficeを利用する際、テクマトリックス様では約900名のアカウント情報が必要ですが、AD連携を利用することでデータ管理の正確性確保と簡略化が図れるとともに、利用時のシングルサインオンなどを実現します。

フリーアドレスとホテリングサービス

ニューノーマルな働き方は未完成/変化するオフィス 従業員の所在把握と密回避

さらなる特徴は、オフィスが変化(進化)し続けるものと考え、変化を前提にオフィスを構成していることです。これは、由利社長が意思決定した際に打ち出された移転の基本方針です。

予測不能社会においては、変化への対応力が求められます。コロナ禍でテレワークが普及し、ニューノーマルな働き方が普及しつつありますが、現時点ではどの会社も未完成。また、今後も働き方は様変わりしていことが想定されます。

本来オフィスは、働き方を実現する器ですが、働き方を追求していくなかでは、器も可変でなければならないという考え方です。

そのため、新オフィスは実にシンプルな空間です。50m近くある廊下を中心に基本的に直線で構成されており、大規模なレイアウト変更にも対応可能です。

カラーリングも黒と木調で統一されており、什器もシンプル、ヤグラ造作の特殊エリアもありますが、そこでも作り込みは最小限に抑えられています。

ニューノーマルな働き方は未完成/変化するオフィス 従業員の所在把握と密回避

EXOfficeは働き方やもオフィスの変化を支える

変化し続ける新オフィスにおいて、EXOfficeも単なる見える化の道具としてでなく、進化する働き方を支え続けるサービスになる必要があります。

移転事業の責任者である佐藤賢二さんは、移転後すぐにEXOfficeで新たな体験されたといいます。佐藤さんが本社オフィスにいることをEXOfficeで確認したグループ会社の方が、相対で打ち合わせしようと出社したといいます。

現在、リモートで仕事できるようになり、そもそもオフィスに集まる意味が問われていますが、在席管理サービスが出社を促す一つの道具になりうるということを示しています。

現時点で、テクマトリックス様に採用されていませんが、変化し続けるオフィスに大きな効用があると思われるのが、オフィス診断(データ解析)サービスです。固定席のオフィスと異なり、フリーアドレス制では、利用状況に大きな偏りが生まれます。使われない座席を排除して、使われる座席を残し改良する。これをABWと組み合わせて実行することで、常に利用されるオフィスを生み出すことが可能です。

今後のオフィスへの取り組み

2014年、有志によってテクマトリックスの「未来社史」を作成し、今でも新オフィスの会議室エリアに掲載しています。そこには「2034年、在宅勤務率50%になり自社ビル建設」とあります。

未来は予測不能で、予想を遙かに上回るスピードで在宅勤務が進み、新オフィスを作られました。

由利社長は、今後のオフィスについて、PDCAを回していきながら、オフィスを進化させていくこと、そして従業員が行きたい場所になることを強調されていました。