「広島愛」が詰まった、出会いを育む環境づくり

【エックスオフィス導入事例】NTT アノードエナジー株式会社 中国支店
NTTアノードエナジー株式会社
企業情報

企業名

NTTアノードエナジー株式会社

本社所在地

東京都港区芝浦3丁目4番1号 グランパークタワー

主要事業

エネルギー流通ビジネス
グリーン発電、アグリゲーション 、電力小売、エンジニアリングソリューション

導入機能
位置情報、座席・会議室予約、イルミネーションチャイム、グループウェア連携、データ分析
導入エリア
本社:4フロア
中国支店:1フロア
ユーザー数
約1100人(本社・中国支店合計)
ビーコン設置
約500台(本社・中国支店合計)
  • “広島らしさ”を散りばめた、愛着が湧くオフィス空間
  • 偶発的な出会いや会話を生む、日替わり席の仕組みとチェックイン設計
  • 会議の終わりを知らせるイルミネーションチャイムなど、社員の働き方を変える環境づくり

NTTアノードエナジー 中国支店では、NTTファシリティーズとの共同オフィスからの独立を機に、新たな働き方の実現に向けてEXOfficeを導入。地域愛と遊び心を随所にちりばめた“自分たちらしい”空間づくりを行い、出会いや発見が生まれるオフィスに生まれ変わりました。社員の交流を後押しする独自の座席運用ルールやイルミネーションチャイムの導入など、現場目線の工夫を積み重ねながら、関係性を育む場として、オフィスのあり方を日々アップデートし続けている取り組みを伺いました。

【移転を機に導入いただきましたが、まずは、新しいオフィスづくりにはどんな想いがあったのでしょうか?】
→ 出会いや発見のないオフィスからの脱却

私たちが扱うエネルギーは、新しい技術や、それを活用した新サービスなど、日々進化し続けています。このような環境の中、働く社員は、常に最新情報やあらたな発見を得ることが大切です。一人で得られる情報量には限りがあり、その多くは新しい人との出会いや会話から生まれるものだと思っています。
ただ、今までのオフィスは固定アドレスで、隣や正面に座る人は常に同じ、話す人も一緒という状況でした。新型コロナの影響によりオンライン会議も増えて顔と名前が一致しないまま働く人が増えました。異動の挨拶で顔と名前がようやく一致し、「この人だったのか」とボソッと聞こえてきたこともありショックを覚えました。
今回、中国支店がNTTファシリティーズとの共同オフィスから独立するにあたり、このような働き方を変えたいという強い想いを込めて、新しいオフィスづくりに取り組みました。

【移転を機に導入いただきましたが、まずは、新しいオフィスづくりにはどんな想いがあったのでしょうか?】<br>→ 出会いや発見のないオフィスからの脱却

【中国支店ならではのユニークなオフィスと聞いています。】
→ 「広島愛」を随所に散りばめています

広島愛でオフィスに愛着を
せっかく自分たちのオフィスを新しくつくるなら、「愛着」が持てるオフィスにしたいと思い、地元広島ならではの要素をいろいろと散りばめました。
たとえば、床には広島市内の特徴である三角州の地形を、川と陸地をイメージしたカーペットにて色を変え配置しています。言わなければ気づかないかもしれませんが、このような“仕掛け”を入れておくことで、じわじわ愛着が湧いてくるのではないかと思っています。
他にも、打合せ卓の名称は川のまち広島を象徴する「雁木(がんぎ)」とし、それぞれに川の名前を付け、雁木をイメージする造作家具を設置しています。さらに会議室には広島湾に浮かぶ島の名前をつけています。厳島神社のある「宮島」は、朱色の鳥居をイメージした什器を配置し、会議室を仕上げています。また、日本のバームクーヘン発祥の地と言われる「似島」には、バームクーヘン模様の机を置くなど、気づくと面白い広島らしさを散りばめています。
こうした“広島愛”は、堅苦しく考えたわけではなくて、自分たちが毎日過ごす場所だからこそ、ちょっと面白く、ちょっと好きになれる。そんな空間造りに注力しました。


音を活かした空間づくり
勝手に「プレーリードッグ現象」と呼んでいるのですが、新型コロナ前まではふとした周囲の声の方向に座席から少し背を伸ばし、声のする方向へ顔を向けることにより 、近くで打合せをする会話などから新たな情報を得たり、他の社員の状況がわかりました。しかしながらオンライン中心の働き方では、PCに向かいイヤホンをつけて打合せをすることが日常となり、同じ担当で全員出勤しているにも関わらず、イヤホン越しに打合せをするといったことが見受けられました。以前のような自然的な情報接点がなくなってしまいました。そのため、あの感じを取り戻したかったという思いもあります。
今回のオフィスの一部では、あえて声が聞こえる会議卓の配置を行っています。これも「出会いや発見のあるオフィス」の一つの取り組みです。
一方で来客エリアには、二重ガラスと疑似ノイズで周囲に音が聞こえないようにするサウンドマスキングにより、聞こえさせない配慮もしています。

【中国支店ならではのユニークなオフィスと聞いています。】<br>→ 「広島愛」を随所に散りばめています

【中国支店での活用方法を伺う前に、本社でも以前からEXOfficeを導入いただいていますが、いかがですか?】
→ ABWを支える“見える化”とチームの安心感

冒頭の話にもあったように、当社は新たなエネルギー流通ビジネスを作っていく会社です。働きやすい環境で創造性を高めていくことを主眼に置き、本社では田町の広いオフィスに移転した際、グループアドレスとABWが導入されました。オフィスの端から端まで見えない程の広いフロアでも、誰がどこにいるのか、在宅勤務者でも社内の出勤状況が把握できるようになることが課題でした。この本社新オフィスで使用するツールの議論を重ねて、EXOffice導入を決定しました。
このEXOfficeはTeamsのステータスとも連動しており、コミュニケーションをはかりたい相手が会議中かどうか、予定が入っているかなど、状況をすぐに確認できる環境になっています。
フロア数も徐々に増え、今では4フロアで展開中です。個別ブースなど一部のエリアではEXOfficeを使わないと予約ができないようにし、自然と利用が進むような設計にしています。
コミュニケーション面でも、「誰がどこにいるか」が可視化されていることで、チームとしての安心感が生まれてきたという声もありました。創造性についても、仕事の内容に応じた多様なスペースを使い分けることで、少しずつ効果が出てきていると感じています。

【中国支店での活用方法を伺う前に、本社でも以前からEXOfficeを導入いただいていますが、いかがですか?】<br>→ ABWを支える“見える化”とチームの安心感

【EXOfficeをつかった中国支店ならではのアップデートはありますか?】
→ 日替わり席の仕組みで、交流が生まれるオフィスへ

日替わり席の仕組みで社内交流を活発にする
中国支店ではグループアドレスを基本としながらも、毎日違う席に座ることを推奨しています。固定化を防ぐため、同じ席を連続で予約できないようにするEXOfficeの新しい機能を使い、いつもと違う人との出会いや会話がうまれる環境を整備しました。
EXOfficeが持つ従来の機能では全拠点共通の仕様となるため、本社へは影響を及ぼさずに中国支店だけが新機能を利用できないか、WHEREさんに相談したところ、本社には適用せずに中国支店だけ個別に運用が可能な仕組みを開発いただきました。エリアごとにこの機能の有無を柔軟に設定できるようになっており、チームの特性や業務内容に合わせて最適な運用が可能になっています。

煩わしさをなくす、自動チェックインとQRチェックイン
会議室や席のチェックイン操作の手間を軽減するために、自動チェックインとQRコードによるチェックインの併用を進めています。自動チェックインはスマートフォンを持っているだけで完了する仕組みです。現在は全社員へのスマートフォン配布が完了し、設定説明会を開催しながら、設定台数を増やしてまいりましたが、なかなか全員完了に至りませんでした。そこで、EXOffice利用推進者が個別にスマートフォンの設定とチェックインの仕方など説明することで100%完了し、EXOfficeの利用が進みました。
また、各座席に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るだけでチェックインできるようにしたことも利用が促進した要因にもなっています。操作の煩わしさを感じさせないことで、毎日の利用が定着しやすくなったと感じています。

【EXOfficeをつかった中国支店ならではのアップデートはありますか?】<br>→ 日替わり席の仕組みで、交流が生まれるオフィスへ

【他にも新サービスのイルミネーションチャイムを導入いただきましたが、どのような目的で導入されたのですか?】
→ 会議の“終わり”を可視化して、切り替えをスムーズに

本社では会議室の使用時間がルーズになっていて困っていました。オンライン会議をしようと思うと、5分前に入室してセッティングが必要になりますよね。けれど、前の会議が時間ギリギリまで終わらない。5分前退出ルールを設けていたものの、なかなか徹底されず苦労していました。
そこで中国支店では、終了10分前と5分前にライトの色が変わるイルミネーションチャイムを打合せ卓に設置しました。色と音で終了のタイミングを知らせ、タイムマネージメントの育成に役立てればと思っています。

【他にも新サービスのイルミネーションチャイムを導入いただきましたが、どのような目的で導入されたのですか?】<br>→ 会議の“終わり”を可視化して、切り替えをスムーズに

【最後に、今後どのようなオフィスを目指していきたいとお考えですか?】
→ “関係性を育むオフィス”としてさらに進化を

今回のオフィスづくりでは、ただ什器を新調するだけではなく、「普段接点のない人同士が自然と関わるきっかけを生み出すこと」が大きなテーマでした。同じ部署、同じチームで仕事を続けていると、新しい視点や発見が得にくくなる。だからこそ、席を日替わりにする仕組みを取り入れたわけですが、それでも足りないと感じている部分もあります。
たとえば、スマートフォンの位置情報や近接データを活用して、「最近あまり会話していない人と隣り合わせになるような席配置」を提案してくれるような、レコメンド機能が将来的に実装されることが理想的だと考えています。偶発的な会話や新たなつながりが生まれるよう、システム側から“そっと背中を押してくれる”ような仕組みに期待しています。
また、すでに導入しているICカード連動の自動販売機では、2人でタッチすることによって無料でドリンクが提供される仕組みを採用しています。同じペアでの利用は一定期間できないようになっており、自然と「普段話さない人」と一緒に行動するきっかけになります。
こうした工夫を通じて、社内のコミュニケーションをより活性化し、単なる設備や制度ではなく、“関係性を育むオフィス”として今後さらに進化させていきたいと考えています。

【最後に、今後どのようなオフィスを目指していきたいとお考えですか?】<br>→ “関係性を育むオフィス”としてさらに進化を